悲しみの忘れ方

評価:★★★★★★★★★☆(9点)
<8点以上→オススメ/7〜6点→まあまあ/5点→普通/3~4点→微妙/2点以下→ハズレ>

"悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46"
(2015年/日本/120分)
公開:7月10日
監督:丸山健志
出演:生駒里奈、西野七瀬、橋本奈々未、白石麻衣、生田絵梨花

【あらすじ】2011年8月、「AKB48」の公式ライバルとしてアイドルグループ「乃木坂46」が誕生した。すでに広く親しまれている「AKB48」と常に比較されながら、ひたむきに努力を重ねてきた彼女たち。「AKB48」とは異なり専用劇場もシングル曲のメンバーを決める総選挙システムも持たない一方、定期的に開催しているミュージカルの配役を直前にファン投票によって決めたり、シングルを発表するたびに顔となるセンターを担うメンバーが変わったりと、独自の展開を果たしてきた。やがてファンの輪を広げていき、結成2年で日本武道館で単独ライブを開催。「乃木坂46」の中心人物・生駒里奈と「SKE48」の松井玲奈が互いのグループを兼任する交換留学や、2014年NHK紅白歌合戦に落選にした模様など、試練が襲いかかる様子もつぶさに見つめつつ、正統派アイドル路線のため公開されることの少なかった舞台裏の様子、そして励まし合い時には傷つきながら同じ夢を持つ仲間たちとともに成長していく彼女たちの姿を映し出していく。

悲しみの忘れ方

初めて見たぜー、アイドルのドキュメンタリーなんて。最初に言っとくと、CD買ったことないしTVつけた時に見かける程度で特段ファンと言う訳ではない(何人かお会いしたはことはある)…けど、「This is 青春!」てな感じでかなり良かったね。素直に感動出来たよ。

「どーせアイドル映画なんて…」と見ない内に毛嫌いするのは勿体ない程の出来栄え。僕みたいに乃木坂をよく知らん人が見てもノープロブレム。コレは若者たちの青春物語だから。


何より、よくぞこれだけの量の素材を撮ってたものだ。映像も全体的にキレイだし、母親目線のナレーションも良い切り口だと思う。何より、みんなカワイイわー。若い(キレイな)女の子が一生懸命になってる姿って、それだけで十分魅力的なんだね。ファンにはたまらないんじゃないだろうか。主要メンバー5人に話を(ほぼ)絞ったのも大正解だったと思う。人数多いととっ散らかるだけだし。

悲しみの忘れ方

惜しむらくはちょっと一本調子なのがなぁ…。2時間だとちょっと飽きちゃうかな。

彼女たちの目指す「ゴール」が結局ボヤっとしたままなので、その辺りが予定調和なんだよね。この辺はもっと大人たち制作陣がリードしてやんないと。「力をつける」ってもっと具体的にはどーゆーことなんでしょ。紅白の舞台に立つこと?各々の分野で何かの賞を取ること?AKBに勝つってどういうこと?売上勝負なの?とか、色々。

悲しみの忘れ方

なので、インタビューの言葉が「まぁこういうこと言うよね」てな内容で極めてありきたり。みんな似たり寄ったりで所謂「個性」が薄い。だから延々同じような話が2時間続いて、ちょっと長く感じる。乃木坂46としての具体的な目標・到達点がハッキリ見えないから、この映画にも「軸」が無い。瑞々しさで乗り切れてるっちゃあ乗り切れてる気もするけど。制作陣がキレイにまとめようとし過ぎかな。アイドルだから仕方ないのかね。

逆に「どこにでもいる普通の女の子たちの話」としては良くも悪くもこんなもん…てな見方も出来る。でもデビューからもう数年経ってる訳だし、個人的に「目標=具体的なもの」だと思ってるんで物足りないは物足りないかな。そこだけもうちょい明確化されれば、テンポも良くなって稀に見る傑作になったかもしれない。

悲しみの忘れ方

そんな中、橋本奈々未だけが自分の言葉でちゃんと喋れてる。これが出色モノ。21~22歳だと思うんだけど、大したもんだ。彼女は何のためにアイドルになったのかをキチンと整理出来ていて、目標もハッキリしている。頭が良いんだろうなー。

生駒里奈はまぁ等身大の不器用な女の子って感じ。喜怒哀楽がハッキリと表情に出る彼女が主役になるのは何となく分かる気がする。個人的には西野七瀬がカワイイけど(笑)。

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悲しみの忘れ方

残念ながら、アイドルってのは25歳を超えるとやはり厳しいんだよね。そこからは何かしら「キャラ」、つまりは何かの分野で特徴(個性)が無いと生き残れないのが現実。

歌手で残れる可能性はまぁ無いだろうから、女優、モデル、ライター、MC、バラエティタレント辺りのいずれかに入り込めないと確実に仕事が無くなっていく。逆に言えば25歳までが勝負。普通、仕事ってのは年齢・経験と共にスキルアップしてキャリアを築いていくものだけど、アイドルは年齢と共に逆にフレッシュさが消え、「賞味期限」が迫ってくる。うーん、何てカオスな世界。


でも1本の映画としては、非常に良く考えられた構成で素晴らしい。ノンフィクションはフィクションに勝るね。間違いなく今後の彼女たちを応援したくなってしまう…(笑)。 

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